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発酵食品(原料,原材料,組成物,配合,製造,製法,加工方法,製造機器,剤型,包装,パッケージ 等)に関連する特許情報にご興味ある方はお気軽にお問い合わせください。

発酵食品関係の特許調査方法(特許分類と検索式)

発酵食品関係の特許分類とその説明

発酵食品に関連する特許は、食品科学の進展とともに多様化しています。ここでは、発酵食品に特化した特許分類を10個選び、それぞれについて詳しく説明します。

A23L - 食品、食品素材、非アルコール飲料の製造、調製または処理
A23Lは、食品や食品素材、非アルコール飲料の製造、調製または処理に関する特許分類です。この分類では、発酵による食品の味の改良、栄養価の増加、保存性の向上などが研究されています。具体的には、乳製品、漬物、味噌や醤油などの伝統的な発酵食品の製造方法や、それらの製品の品質を向上させる新技術が含まれます。

C12N - 微生物または酵素の使用; 組成物または製法
C12Nは、微生物や酵素の使用に関する特許分類で、発酵プロセスを改善または最適化するための方法や組成物が対象です。この分類には、特定の微生物株の選択や遺伝的改変により発酵効率を高める技術、酵素を利用して特定の味や香りを発生させる方法などが含まれています。

C12G - 醸造酒(例:ビール、ワイン)の製造または醸造
C12Gは、ビールやワインなどの醸造酒の製造や醸造に特化した特許分類です。この分類では、醸造過程の各段階で使用する酵母や他の微生物、醸造条件の最適化、味や香りを改良する新しい方法が研究されています。

C12Q - 微生物、酵素またはウイルスの測定または試験方法
C12Qは、微生物、酵素、ウイルスの測定や試験方法に関する特許分類です。発酵プロセス中の微生物活動を正確に測定し、制御する技術が含まれています。これにより、発酵食品の品質と安全性が向上します。

A23C - 乳製品の製造
A23Cは、乳製品の製造に関する特許分類で、乳酸菌を利用した発酵乳製品、チーズ、バターなどの製造方法やそれらの品質改善技術が含まれます。この分類には、発酵時間、温度、使用する乳酸菌の種類などの最適化が研究されています。

A23K - 動物用食品の製造
A23Kは、動物用食品の製造に関連する特許分類で、発酵を利用してペットフードや家畜の飼料の栄養価を向上させる技術が含まれています。この分類では、発酵による消化の助け、アレルギー反応の減少、健康維持のための特定の成分の強化が扱われます。

C12P - 発酵製品の製造; 酵素を使用した合成
C12Pは、発酵による製品の製造や酵素を使用した化学合成に関する特許分類です。この分類では、伝統的な発酵食品だけでなく、バイオテクノロジーを利用した新しいタイプの発酵製品の開発が含まれます。

B01F - 混合、乳化、または振動による化学的処理
B01Fは、混合、乳化、振動による化学的処理の技術に関する特許分類で、発酵食品製造における原料の前処理や混合方法が研究されています。この分類では、原料の均一性や反応効率を高めるための新しい技術が提案されています。

A23J - プロテイン質の製造; プロテイン質に基づく製品の製造
A23Jは、プロテイン質やプロテイン質に基づく製品の製造に関する特許分類です。この分類では、発酵を利用して植物性または動物性のプロテインを効率良く生産する方法が研究されています。これにより、食品の栄養価が向上し、多様な食品選択が可能になります。

A21D - パンまたは焼き菓子の製造; 焼き菓子用原料の処理
A21Dは、パンや焼き菓子の製造、およびそれらの原料の処理に関する特許分類です。この分類では、酵母を利用した発酵過程を最適化し、パンの味、質感、保存性を向上させる新しい製造方法が研究されています。

発酵食品関係の特許調査と検索式

発酵食品関連の特許調査は、新しい発酵プロセスや発酵に使用される微生物、改良された発酵食品の製造法など、食品技術の進化を理解するために重要です。以下に5つの異なる調査範囲とそれに対応する検索式例および検索式の説明を示します。

1. 乳酸菌を使用した発酵食品の特許調査と検索式

・調査範囲:
乳酸菌を使用したヨーグルト、チーズ、漬物などの発酵食品に関する特許を調査します。乳酸菌の新しい株や、乳酸菌を用いた発酵プロセスの改善、発酵食品の品質向上や保存性の向上に関する技術が含まれます。

・検索式例:
(IPC=C12N1/20 OR IPC=C12R1/225) AND (乳酸菌 AND 発酵 AND (ヨーグルト OR チーズ OR 漬物))

・検索式の説明:
この検索式は、乳酸菌関連の特許に特化しており、国際特許分類(IPC)コードC12N1/20(微生物やその使用に関するもの)、C12R1/225(乳酸菌)を使用しています。発酵というプロセスと共に、具体的な製品名(ヨーグルト、チーズ、漬物)を含めることで、乳酸菌を使用した特定の食品製造技術に関する特許を絞り込みます。

2. 醸造酒の製造技術に関する特許調査と検索式

・調査範囲:
ビール、ワイン、日本酒などの醸造酒の製造プロセスに関する特許調査を行います。これには、醸造に使用される新しい酵母株、発酵速度を向上させる技術、味や香りを改良する技術が含まれます。

・検索式例:
(IPC=C12G1/00 OR IPC=C12C11/00) AND (醸造 AND (ビール OR ワイン OR 日本酒) AND 酵母)

・検索式の説明:
この検索式は醸造酒の製造に特化しており、IPCコードC12G1/00(醸造酒の製造)、C12C11/00(醸造酒用酵母)を利用しています。醸造というキーワードと共にビール、ワイン、日本酒などの具体的な醸造酒の種類を指定しており、これらの製品に使用される酵母に関する特許情報を検索します。

3. 伝統発酵食品の製造方法に関する特許調査と検索式

・調査範囲:
キムチ、納豆、味噌など、伝統的な発酵食品の製造方法に関する特許調査を行います。これには、発酵プロセスの最適化、使用する微生物の選択、製品の品質向上や新しい風味の開発が含まれます。

・検索式例:
(IPC=C12N1/20 OR IPC=C12R1/245) AND (発酵 AND (キムチ OR 納豆 OR 味噌) AND 微生物)

・検索式の説明:
この検索式は伝統的な発酵食品の製造技術に焦点を当てており、IPCコードC12N1/20(微生物やその使用)、C12R1/245(放線菌等)を使用しています。発酵というプロセスと共に、キムチ、納豆、味噌などの具体的な食品名を指定することで、これらの食品の製造に用いられる微生物に関する特許を検索します。

4. 発酵による保存食品の製造技術に関する特許調査と検索式

・調査範囲:
発酵による保存食品の製造技術に関する特許調査を行います。これには、保存性を高めるための発酵プロセスや、発酵による食品の栄養価向上、風味の改良に関する技術が含まれます。

・検索式例:
(IPC=C12N1/20 OR IPC=C12H1/00) AND (発酵 AND 保存食品 AND (保存性 OR 栄養価))

・検索式の説明:
この検索式は保存食品の製造における発酵技術に特化しており、IPCコードC12N1/20(微生物やその使用)、C12H1/00(食品の保存)を使用しています。発酵というキーワードと共に保存食品という範囲を設定し、保存性や栄養価といった特性を改良する技術に関する特許情報を検索します。

5. プロバイオティックスを活用した発酵食品の開発に関する特許調査と検索式

・調査範囲:
プロバイオティックス(善玉菌)を活用した発酵食品の開発に関する特許調査を行います。これには、特定の健康効果を持つ微生物株の選択や、これらの微生物を使用した食品の製造プロセス、健康効果の検証に関する技術が含まれます。

・検索式例:
(IPC=C12N1/20 OR IPC=C12R1/225) AND (プロバイオティックス AND (健康 OR 発酵食品))

・検索式の説明:
この検索式はプロバイオティックスを利用した発酵食品の開発に焦点を当てており、IPCコードC12N1/20(微生物やその使用)、C12R1/225(乳酸菌等)を利用しています。プロバイオティックスというキーワードと共に健康効果や発酵食品という用語を用いることで、健康に寄与する特定の微生物を使用した食品の開発に関する特許を検索します。

6. 発酵パンの製造技術に関する特許調査と検索式

・調査範囲:
発酵を利用したパンやペストリーの製造技術に関する特許調査です。これには、発酵時間の短縮、特殊な発酵剤の使用、味や食感の改善が含まれます。

・検索式例:
(IPC=A21D2/00 OR IPC=A21D8/04) AND (発酵 AND (パン OR ペストリー) AND (酵母 OR スターター))

・検索式の説明:
この検索式は発酵パン製造技術に特化しており、IPCコードA21D2/00(発酵材料)、A21D8/04(発酵製品)を使用しています。パンやペストリー製造における発酵プロセスを改善する技術や、特殊な酵母またはスターター文化の使用に関連する特許を検索します。

7. 健康促進型発酵飲料の開発に関する特許調査と検索式

・調査範囲:
健康促進や機能性を重視した発酵飲料の開発に関する特許調査です。ここには、プロバイオティックスの利用、免疫強化、消化促進などの特性が向上された製品が含まれます。

・検索式例:
(IPC=A23L2/52 OR IPC=C12N1/20) AND (発酵 AND 飲料 AND (健康 OR 機能性))

・検索式の説明:
この検索式は健康促進型発酵飲料に焦点を当てており、IPCコードA23L2/52(飲料の製造)、C12N1/20(微生物の使用)を使用しています。健康促進や機能性を目的とした発酵飲料に関する特許を特定するため、健康や機能性というキーワードを組み込んでいます。

8. 発酵ソースと調味料の製造技術に関する特許調査と検索式

・調査範囲:
発酵を利用したソースや調味料、たとえばしょうゆや酢の製造技術に関する特許調査です。これには、製造プロセスの効率化、風味や健康効果の向上が含まれます。

・検索式例:
(IPC=C12N1/20 OR IPC=C12G1/02) AND (発酵 AND (しょうゆ OR 酢) AND 製造)

・検索式の説明:
この検索式は発酵を利用したソースや調味料の製造に関する特許を検索し、IPCコードC12N1/20(微生物の使用)、C12G1/02(酢の製造)を利用しています。しょうゆや酢など具体的な製品名をキーワードに含めることで、これらの製品の製造プロセスや品質向上に関連する特許を特定します。

9. 発酵豆製品の製造技術に関する特許調査と検索式

・調査範囲:
豆を主原料とする発酵食品(例:テンペ、豆腐など)の製造技術に関する特許調査です。これには、発酵プロセスの最適化、味の改善、栄養価の向上が含まれます。

・検索式例:
(IPC=A23L33/105 OR IPC=C12N1/20) AND (発酵 AND (テンペ OR 豆腐) AND 製造)

・検索式の説明:
この検索式は豆を使用した発酵食品の製造技術に特化しており、IPCコードA23L33/105(豆製品の製造)、C12N1/20(微生物の使用)を利用しています。テンペや豆腐など具体的な製品名を指定することで、これらの製品の製造プロセスや品質改善に関連する特許を特定します。

10. 発酵による食品添加物の開発に関する特許調査と検索式

・調査範囲:
発酵によって生成される食品添加物(例:天然保存料、風味増強剤など)の開発に関する特許調査です。これには、新しい発酵法や添加物の安全性、効果の検証が含まれます。

・検索式例:
(IPC=C12N1/20 OR IPC=A23L33/00) AND (発酵 AND (添加物 OR 保存料 OR 風味増強剤) AND 開発)

・検索式の説明:
この検索式は発酵による食品添加物の開発に焦点を当てており、IPCコードC12N1/20(微生物の使用)、A23L33/00(食品添加物の製造)を利用しています。添加物、保存料、風味増強剤といったキーワードを使用することで、これらの添加物の開発に関連する特許を特定し、その新しい製造法や安全性、効果の検証に関する情報を提供します。

発酵食品の特許種類

発酵食品に関連する特許は、製造方法、発酵用微生物株、保存技術、新しい発酵食品の製品開発、特定成分の生成方法、発酵による味の改善、栄養価の向上、発酵プロセスの制御技術、発酵装置や発酵を促進するための添加物の開発など、幅広い分野に及びます。例えば、特定の微生物株を利用して伝統的な味噌や醤油、キムチなどの味を向上させたり、長期保存が可能な発酵食品を開発するための技術が特許として申請されています。また、健康志向が高まる中で、プロバイオティクスや特定の健康効果を持つ発酵食品の開発に関する特許も増加しており、これらは特定の微生物を使用して特定の栄養成分や健康に有益な成分を豊富に含む発酵食品を製造する方法に関するものです。さらに、発酵過程を最適化し、生産効率を高めるためのプロセス制御技術や、発酵環境を改善するための装置開発に関連する特許も存在し、これらは発酵食品の品質、生産性、経済性を向上させることを目指しています。これらの特許は、食品科学技術の進歩とともに、新しい発酵食品の開発や既存の発酵食品の品質向上に貢献しており、消費者の健康や嗜好に応える製品の多様化に重要な役割を果たしています。

発酵食品の原材料に関する特許

発酵食品の原材料に関連する特許は、特定の原材料を用いた発酵食品の製造方法、原材料の前処理技術、原材料から特定の味や香り成分を引き出すための発酵条件の最適化、原材料の種類や比率を変更することで得られる健康効果や保存性の向上、原材料自体の改良や選定方法などに焦点を当てたものが含まれます。これらの特許は、伝統的な発酵食品の品質を高めるための新しいアプローチや、新しい種類の発酵食品を開発するための基盤となる技術を提供します。例えば、特定の穀物や豆類、果物などを使用して、特有の風味や栄養価が高い発酵食品を製造する方法や、原材料の発酵過程中に特定の有益な微生物が生産する代謝産物を増加させるための条件設定に関する特許があります。また、原材料の選択やその前処理方法によって、発酵時間を短縮したり、発酵による副産物の生成を抑制する技術も開発されており、これにより効率的かつ経済的な発酵食品の生産が可能になります。さらに、特定の栄養成分や機能性成分を豊富に含む原材料を選定し、それを用いた発酵食品の開発に関する特許も増えており、これらは健康志向の消費者ニーズに応える製品の提供を目的としています。これらの特許技術は、発酵食品の原材料の選択、利用方法、および発酵プロセスの管理において重要な役割を果たし、消費者の求める多様な機能性や味わい、栄養価を持つ発酵食品の開発に貢献しています。

発酵食品の製造方法に関する特許

発酵食品の製造方法に関する特許は、新しい発酵技術の開発、特定の微生物を利用した発酵プロセスの最適化、発酵時間の短縮、発酵食品の品質向上、特定成分の増加や副産物の減少など、製品の特性を改善するための方法に焦点を当てています。これらの特許は、伝統的な発酵食品の製造プロセスを科学的に解析し、効率化や品質の均一化を図るための技術や、特定の微生物株を選択して発酵プロセスを制御することにより、独特の風味や健康効果を持つ製品を生産する方法など、多岐にわたります。例えば、特定の乳酸菌や酵母を使用して乳製品やアルコール飲料の発酵を行う方法、また、温度やpH、酸素濃度などの発酵条件を細かく制御することで、発酵過程での目的成分の生成を最大化したり、不要な副産物の生成を最小限に抑える技術が特許化されています。さらに、発酵による食品の保存性を高めるための方法や、発酵過程を利用して食品の機能性を向上させるための技術も開発されており、これらは健康志向の高い消費者市場において特に注目されています。また、連続発酵プロセスや固定化微生物を用いた発酵方法など、生産効率を高めるための革新的な技術も特許として申請されており、これらは発酵食品の大量生産におけるコスト削減や生産性向上に寄与しています。これらの特許によって、発酵食品の製造プロセスはより科学的かつ効率的になり、新しい発酵食品の開発や既存の発酵食品の品質改善に大きな影響を与えています。

発酵食品を製造する機械に関する特許

発酵食品を製造する機械に関する特許は、発酵プロセスの自動化、効率化、および品質管理を目的として、発酵槽の設計改良、温度や湿度、pHなどの環境条件を精密に制御するシステム、発酵過程のモニタリングを行うセンサー技術、微生物の活性を最大化するための機械的撹拌装置、連続発酵システム、および特定の発酵食品の生産に特化した機械など、多岐にわたる技術が含まれます。これらの特許により、発酵食品の製造プロセスは大幅に改善され、生産性の向上、製品の品質の一貫性維持、製造コストの削減が可能になりました。例えば、特定の温度範囲で自動的に発酵槽の温度を調節する機能を持つ発酵装置や、発酵過程で生成されるガスの量を監視し、それに基づいて発酵の進行状況を判断するセンサーシステムなどが開発されています。また、特殊なフィルターや膜を使用して発酵中の微生物の純度を保ちながら、不要な副産物を除去する技術や、発酵物質を均一に混合し、微生物の均等な成長を促進するための高度な撹拌装置も特許化されています。これらの技術は、特に大規模な発酵食品製造工場や、特定の品質基準を満たす製品を生産するための施設において、重要な役割を果たしています。さらに、これらの機械に関する特許は、新しい発酵食品の開発や既存の製品の改良にも寄与しており、発酵食品産業の技術革新と成長を促進しています。

発酵食品の特許調査

発酵食品の特許調査は、新しい製品開発や既存製品の改良、さらには競合分析や市場のトレンドを理解するために不可欠なプロセスであり、製造方法、原材料、製造機械、製品そのものなど、発酵食品に関連する様々な側面をカバーしています。この調査は、特許データベースや専門の特許検索ツールを使用して行われ、特許出願や公開、登録された特許情報を収集、分析することで、技術的な進歩、イノベーションの動向、特定の企業や研究機関が持つ特許ポートフォリオの内容、さらには特許の法的地位や有効性など、広範な情報を提供します。特許調査を行う際には、キーワード検索や分類コード検索を駆使して関連特許を見つけ出し、それらの特許文書を詳細に分析することで、技術の新規性や進化、競合他社の研究開発動向を把握します。また、特許調査は、自社の研究開発方向性を決定する上での参考になるだけでなく、特許侵害のリスクを回避し、知的財産権の戦略的な管理を行う上でも重要な役割を果たします。特許調査のプロセスには、特許情報の検索だけでなく、検索結果の分類、評価、そしてその情報を基にした戦略的な意思決定のサポートが含まれ、企業や研究者が市場に新しい発酵食品を投入する前に、既存の技術的な障壁や機会を明確に理解するために役立ちます。このように、発酵食品の特許調査は、技術開発の方向性を導くだけでなく、競争優位を築き、イノベーションを推進するための重要なステップであり、その結果は製品開発、市場戦略、さらには法的戦略の策定に直接的な影響を与えます。