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非常食(原料,原材料,組成物,配合,製造,製法,加工方法,製造機器,剤型,包装,パッケージ 等)に関連する特許情報にご興味ある方はお気軽にお問い合わせください。

非常食関係の特許調査方法(特許分類と検索式)

非常食関係の特許分類とその説明

非常食に関連する技術や発明は、災害時や緊急事態における食料供給の安定性と効率性を高めるために非常に重要です。ここでは、非常食に関連する特許でよく使われる10つの特許分類について説明します。

A23L - 食品、食品成分または食品の製造、調理または処理のための装置
A23Lは、食品の保存性を高める技術や、長期保存が可能な食品の製造方法に関する特許分類です。この分類には、非常食として利用可能な長期保存食品の開発、保存技術、栄養価を保持しつつ保存性を高める加工方法などが含まれています。

B65D - 容器の包装または包装材料の保護
B65Dは、食品の包装技術に関連する特許分類で、特に非常食の包装に適した材料や技術に焦点を当てています。防災食品の防水、防虫、防カビなどの特性を備えた包装材料や、長期保存に耐える梱包技術がこのカテゴリーに含まれます。

C12C - 酒類の製造または醸造に関するもの
C12Cは、主に酒類の製造に関する特許分類ですが、これには非常時の栄養補給や消毒用途で利用可能なアルコール飲料の生産技術も含まれます。特に、保存が効くアルコール飲料の製造方法やその品質保持に関する技術が該当します。

E04H - 建築物またはそのような構造物の構築
E04Hは建築物に関する特許分類ですが、非常時における簡易住宅や避難施設内での食品保管や調理設備に関する技術も含まれています。この分類では、災害用の仮設住宅に組み込まれる食品保存庫や調理設備の設計が取り上げられることがあります。

F24F - 空調、空気調和、空気換気、または空気の衛生
F24Fは、特に空調や空気調和技術に関連する特許分類で、これには非常食の保管環境を最適化する技術が含まれます。食品の品質を長期間保持するための適切な温湿度管理システムや、特定の気候条件下での食品保存技術がここに該当します。

F25D - 冷凍または冷蔵;冷却装置
F25Dは、食品の冷凍や冷蔵に関する特許分類で、特に非常食の長期保存に適した冷凍・冷蔵技術が含まれています。この分類には、災害時における食品の鮮度を保つための低エネルギー冷蔵庫やポータブル冷凍装置などがあります。

G06Q - データ処理システムまたは方法、特に行政、商業、財務、管理、監視、予測などに特化したもの
G06Qはデータ処理に関する特許分類で、非常食の在庫管理や配送を効率化するシステムやアプリケーションが含まれます。災害発生時の迅速な食品供給を支援するための在庫管理システムや、供給チェーン最適化のためのアルゴリズムなどが該当します。

H05B - 電気加熱;電気照明
H05Bは、電気加熱や照明に関する特許分類で、これには非常食を効率的に加熱するためのポータブルな加熱器具や緊急時に使用できる加熱技術が含まれます。災害時における簡易調理器具やエネルギー効率の高い加熱方法がここに該当します。

H05K - 電子回路のプリント基板または回路の製造
H05Kは、電子回路やプリント基板の製造に関する特許分類で、非常食関連のデバイス、例えば食品の品質を監視するセンサーや保存状態をチェックするためのスマートパッケージング技術が含まれます。これらの技術は、非常食の安全性と効率性を高めるために利用されます。

非常食関係の特許調査と検索式

非常食の技術と製品は、災害時や緊急事態において重要な役割を果たします。以下に5つの異なる調査範囲とそれに対応する検索式例、および検索式の説明を示します。

1. 長期保存可能な非常食の製造技術に関する特許調査と検索式

・調査範囲:
長期保存が可能で、栄養価が高く、食べやすい非常食の製造技術に関する特許調査。この範囲には、保存食の製造プロセス、保存技術、使用される材料、および保存期間の最適化が含まれます。

・検索式例:
(IPC=A23L3/00 OR IPC=A23L5/00) AND (長期保存 OR 保存食 OR 非常食 OR 栄養補給)

・検索式の説明:
この検索式は、特定の国際特許分類(IPC)コードA23L3/00(食品保存方法)とA23L5/00(食品の準備または処理における新規な製品)を使用して、長期保存可能な非常食に関連する特許を抽出します。この検索は、非常食の保存期間を延長する新しい方法や技術、または特殊な材料を利用した高栄養価の保存食品に焦点を当てています。これにより、非常時における食品供給の安全性と効率を向上させる技術的進展を探求できます。

2. 加熱不要で食べられる非常食の開発に関する特許調査と検索式

・調査範囲:
加熱や調理を必要としない、すぐに食べられる非常食の開発に関する特許調査。この範囲には、製品の包装技術、保存性向上、簡便性、および消費者の利便性の向上が含まれます。

・検索式例:
(IPC=A23L2/00 OR IPC=A23L3/00) AND (即食非常食 OR 加熱不要 OR レトルト OR 自己加熱)

・検索式の説明:
この検索式は、食品の即席化と保存方法に特化したIPCコードを利用して、加熱や調理が不要で即座に食べられる非常食に関連する特許を検索します。これにはレトルト食品や自己加熱パッケージ技術が含まれ、災害時における迅速な食料提供の可能性を高めます。この技術は特に、電力や調理設備が利用できない状況下での食品供給の確保に貢献します。

3. 特定の栄養要求に対応する非常食の研究と検索式

・調査範囲:
特定の健康条件や栄養要求(例:低糖質、高タンパク質)を満たすために設計された非常食の研究。この調査では、特定の健康状態に適した食品設計とその製造技術が対象となります。

・検索式例:
(IPC=A23L33/00 OR IPC=A23L27/00) AND (特定栄養 OR 低糖質 OR 高タンパク OR 特別食)

・検索式の説明:
この検索式は、特定の栄養需要に応じた非常食に焦点を当て、健康状態に適した食品の開発に関連する特許を探索します。これにより、災害時でも特定の健康上の要件を満たすことができる非常食の提供が可能になり、より広範囲な人々のニーズに対応します。

4. 子供用非常食の開発に関する特許調査と検索式

・調査範囲:
子供が安全に消費できるように特別に設計された非常食の開発に関する特許調査。この調査では、味や栄養バランス、食べやすさ、アレルゲンの管理が重要視されます。

・検索式例:
(IPC=A23L7/00 OR IPC=A23L27/00) AND (子供用非常食 OR 味覚調整 OR アレルギー対応 OR 栄養バランス)

・検索式の説明:
この検索式は、子供向けに特別に設計された非常食に関連する特許を対象としています。ここでは、味の適性化、栄養バランスの最適化、またアレルゲンの特別な管理が考慮されることで、子供が安全かつ喜んで食べることができる非常食の開発に注目しています。これにより、災害時の子供の栄養ニーズと心理的な快適性が保たれます。

5. 災害対応用非常食キットの総合的な開発に関する特許調査と検索式

・調査範囲:
災害対応を目的とした非常食キットの総合的な開発に関する特許調査。この範囲には、キットの組み立て、内容物の選定、使いやすさ、携帯性などが含まれます。

・検索式例:
(IPC=A23L3/00 OR IPC=A23L7/00) AND (非常食キット OR 災害用食料 OR 携帯性 OR 即席食品)

・検索式の説明:
この検索式は、災害時に迅速に利用可能で、持ち運びが容易な非常食キットに関連する特許を検索します。非常食キットの組み立てや内容物の選定には、即席で食べられる食品の選択、保存性の高い食材の利用、そして全体のパッケージの効率的な設計が重要視されます。これにより、災害時における人々の即時の栄養供給と応急処置が可能となります。

6. 水を必要としない非常食の開発に関する特許調査と検索式

・調査範囲:
水を必要としない、すぐに食べられる非常食の開発に関する特許調査。特に水資源が限られている状況下での使用を想定した食品技術が含まれます。

・検索式例:
(IPC=A23L3/00 OR IPC=A23P1/08) AND (水不要 OR 乾燥食品 OR 即食 OR 水なし)

・検索式の説明:
この検索式は、特定の国際特許分類コードを利用して、水を追加せずに即座に食べられる非常食に関連する特許を検索します。乾燥技術や特殊加工法が利用されることで、災害時や非常時においてもすぐに食べられる安全で栄養価の高い食品を提供できる技術の発展が促されます。

7. 高エネルギー非常食の開発に関する特許調査と検索式

・調査範囲:
高カロリーでエネルギーを迅速に補給できる非常食の開発に関する特許調査。過酷な環境下での生存に必要な高エネルギー食品技術が対象です。

・検索式例:
(IPC=A23L2/02 OR IPC=A23L2/52) AND (高エネルギー OR カロリーメイト OR 栄養補給 OR エネルギーバー)

・検索式の説明:
この検索式では、高エネルギーを提供する食品に焦点を当て、特に災害時や運動選手、極地探検者向けに開発された非常食に関連する特許を検索します。この技術は、限られた量で最大限のエネルギーを提供するための新しい食品処理技術や配合を含みます。

8. 植物ベースの非常食の開発に関する特許調査と検索式

・調査範囲:
植物由来成分を主とした非常食の開発に関する特許調査。持続可能で栄養価の高い植物ベース食品の利用が対象です。

・検索式例:
(IPC=A23L12/00 OR IPC=A23V2002/00) AND (植物ベース OR ヴィーガン OR ベジタリアン OR 持続可能)

・検索式の説明:
この検索式は、植物ベースの非常食に特化し、ヴィーガンやベジタリアン向け、または環境負荷を考慮した持続可能な食品の開発に関連する特許を検索します。これには、新しい植物由来の食材の使用や、これらを活用した食品製造プロセスが含まれます。

9. 味覚多様性を提供する非常食の開発に関する特許調査と検索式

・調査範囲:
多様な味覚を提供する非常食の開発に関する特許調査。長期間同じ味の食事に飽きることなく、心理的な満足感を高める食品開発が対象です。

・検索式例:
(IPC=A23L1/00 OR IPC=A23L2/00) AND (味覚多様 OR フレーバーバリエーション OR 味覚満足 OR 多様な味)

・検索式の説明:
この検索式は、非常食における味覚の多様性と消費者の満足度を高める技術に焦点を当てています。多様なフレーバーオプションや味覚調整技術を利用して、長期間の非常事態においても飽きさせない食品の提供を目指す特許を検索します。

10. 簡易調理非常食の開発に関する特許調査と検索式

・調査範囲:
最小限の準備で調理可能な非常食の開発に関する特許調査。簡単かつ迅速に調理できる食品の技術開発が対象です。

・検索式例:
(IPC=A23L1/10 OR IPC=A23L2/00) AND (簡易調理 OR クイックミール OR 即席 OR 手軽に調理)

・検索式の説明:
この検索式は、最小限の手順で調理可能な非常食に関する特許を検索します。即席めんや加熱するだけのレトルトパックなど、災害時でも手軽に調理して食べられる食品の技術革新が焦点です。これにより、緊急時の食事準備の負担を軽減し、速やかに栄養補給を可能とします。

非常食の特許種類

非常食とは災害時や緊急時に備えて用意される食品であり、保存性が高く、調理や水を必要としない、または少なくて済むものが一般的ですが、この分野における特許は多岐にわたり、保存技術の向上、栄養バランスの最適化、食べやすさの追求、簡便な調理方法の開発などが含まれます。例えば、長期保存が可能な非常食を開発するための特許では、食品の酸化を防ぐ包装材料の技術や、脱水、冷凍乾燥などの方法によって食品を長期間保存可能にする技術が取り入れられています。また、非常時における栄養補給を考慮した特許では、ビタミンやミネラルが豊富に含まれ、かつ消化吸収が良い形態の食品開発が行われています。食べやすさを追求した特許では、手を汚さずに食べられるパッケージデザインや、簡易な調理器具を使用しなくても食べられるように加工された食品の開発が見られます。さらに、簡便な調理方法に関連する特許では、少量の水または無水で調理できる加工食品や、特定の化学反応を利用して加熱することなく食品を温めることができる技術などが含まれます。これらの特許は非常時における人々の食の安全と利便性を高めることを目的としており、災害時の生存率向上に寄与する可能性があります。

非常食の原材料に関する特許

非常食に関連する原材料の特許は、長期保存性、栄養価の高さ、簡便な調理法、そして味の良さを実現するための様々な独創的な材料とその加工方法に焦点を当てています。これらの特許には、耐久性を持ちながら栄養素を損なわず、かつ美味しさを保持するための自然由来の保存料や、食品の鮮度を長期間維持するための特殊な包装技術を用いた原材料の処理方法が含まれています。また、タンパク質や炭水化物、ビタミン、ミネラルなどの栄養素を効率良く摂取できるように設計された特殊な穀物や乾燥野菜、果物の加工技術も特許化されています。さらに、非常食特有の制約を考慮し、少ない水で調理可能、または無水で食べられるように加工された原材料の開発も進められており、これには脱水技術や冷凍乾燥技術が用いられることが多いです。非常食の受け入れやすさを向上させるために、食感や風味を向上させる加工方法の特許も存在し、食品科学の進歩を活用して、長期保存が可能でありながらも、日常的な食事に近い体験を提供する非常食の開発が行われています。これらの特許は非常食の品質を高めるとともに、災害時における人々の健康維持と満足度の向上を目指しており、非常時における食の安全性と利便性を確保する上で重要な役割を果たしています。

非常食の製造方法に関する特許

非常食の製造方法に関する特許は、災害時や非常時における食料の安全性、保存性、携帯性を高めるための技術的工夫に焦点を当てています。これらの特許では、一般的に、長期保存が可能で栄養価が高く、かつ容易に食べられる食品の開発が目指されており、乾燥技術や真空パック技術、さらには高圧処理技術を用いて食品の鮮度と品質を長期間維持する方法が紹介されています。特に、乾燥技術には冷凍乾燥やスプレー乾燥があり、これらの方法により水分を抜くことで食品の腐敗を防ぎつつ、重量を減らして携帯性を高めることができます。真空パック技術では、食品を密封することにより酸素による酸化を防ぎ、保存性を向上させると同時に、パッケージングに工夫を凝らすことで開封の手軽さや食べやすさも追求されています。高圧処理技術によっては、微生物の活動を抑えつつ食品の色や風味を保持することが可能となり、これにより非常食が従来の保存食と比較してより美味しく、また栄養価の高い状態で提供されるようになります。さらに、これらの技術を組み合わせることにより、様々な種類の食品を非常食として提供することが可能になり、例えば、米やパン、肉類、野菜といった基本的な食材から、特定の栄養素を強化した食品や、特定の健康効果を狙った機能性食品まで、幅広いニーズに応える製品開発が行われています。これらの特許技術は、非常時の食料供給の信頼性と便利さを大幅に向上させることで、災害時の生存率の向上に寄与しているとともに、日常生活での非常食の普及にも影響を与え、人々の生活の質の向上に貢献しています。

非常食を製造する機械に関する特許

非常食を製造する機械に関する特許は、非常食の生産効率、品質の均一性、保存性の向上に重点を置いています。これらの特許では、自動化技術を駆使して非常食の製造プロセスを効率化し、人手による作業を最小限に抑えることで生産コストの削減と生産量の増加を実現しています。特に、冷凍乾燥機、真空包装機、高圧処理機などの専用設備が開発され、これらの機械を使用することで、食品を迅速かつ均一に処理し、長期保存に適した状態での製品化を可能にしています。冷凍乾燥機は、食品から水分を効率的に除去し、品質を損なうことなく長期保存を可能にする技術ですが、特許ではこのプロセスを高速化し、エネルギー消費を抑える新たな方法が提案されています。真空包装機に関する特許では、食品を酸素から遮断することで鮮度を保ちつつ、包装材料の使用量を減らし、環境負荷を低減する技術が紹介されています。また、高圧処理機は、食品を高圧下で処理することにより微生物の増殖を抑制し、同時に食品の風味や栄養素を保持することができるため、非常食の品質向上に貢献しています。これらの機械は、単独で使用されることもあれば、製造ライン内で複数の機械が連携して使用されることもあり、食品の加工から包装、最終的な検査に至るまでの全工程を自動化し、安定した品質の非常食を大量に生産することを可能にしています。さらに、これらの機械に関する特許には、操作の簡便性やメンテナンスの容易さを考慮した設計が取り入れられており、生産現場での実用性が高く、長期にわたる使用に耐える耐久性にも配慮されています。このように、非常食を製造する機械に関する特許は、災害時における食料供給の安定化と、非常食市場の発展に大きく貢献しており、技術革新を通じて人々の生活の安全と安心を支えています。

非常食の特許調査

非常食の特許調査は、新しい非常食製品の開発や既存製品の改善において重要な役割を果たしています。この調査では、非常食の製造方法、保存技術、包装技術、栄養価の向上、利便性の高さなど、様々な側面にわたる技術的進歩を対象にしています。特に、災害時や緊急時における食料の供給を確保するためには、食品が長期保存可能であること、栄養バランスが良いこと、簡単に摂取できることが求められ、これらの要件を満たすための技術的解決策が特許文献を通じて提案されています。調査過程では、国際特許分類(IPC)や協力特許分類(CPC)などの分類システムを利用して関連特許を検索し、特許出願人、発明者、出願日、公開日などの情報を収集します。このような情報は、特許の技術的内容だけでなく、特許戦略や市場動向を理解する上でも価値があります。非常食に関する特許文献は、新しい保存技術や包装材料、食品の安全性を確保するための処理方法、さらには特定の栄養成分を強化した製品開発など、幅広い技術革新をカバーしています。また、自然災害が頻発する地域や特定の環境条件下での使用を想定した製品開発に関する特許もあり、これらの技術は非常食の品質と利便性を向上させるためのものです。非常食の特許調査を通じて得られる知見は、研究開発の方向性を決定する際の参考になるだけでなく、競合分析や新たなビジネスチャンスの発見にも繋がります。さらに、特許調査は知的財産権の侵害リスクを回避し、独自の技術や製品を保護するための戦略を立てる上でも重要なプロセスです。このように、非常食に関する特許調査は、技術革新を促進し、非常食市場の発展を支えるための基盤となっています。